栗駒山活動の警戒怠るな 火山防災エキスパートの土井さん、警鐘鳴らし続ける

<岩手・宮城内陸地震10年>栗駒山活動の警戒怠るな 火山防災エキスパートの土井さん、警鐘鳴らし続ける
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201807/20180706_13004.html

岩手、宮城、秋田の3県にまたがり、2008年岩手・宮城内陸地震の震源にも近い栗駒山(1626メートル)で、
火山活動調査を続ける研究者がいる。
国が選んだ5人の「火山防災エキスパート」に名を連ねる岩手大客員教授の火山地質学者土井宣夫さん(66)だ。
地震と火山活動の関連を指摘し、警戒を怠ってはならないと訴える。
一関市側の登山道に5月中旬、岩手県や盛岡地方気象台、地元消防の関係者十数人が入った。
土井さんが指揮を執って年2回、噴気温度や火山ガス濃度を観測する合同調査の一行だ。
「地表の異常は地下の変化を表している」。
そう強調する土井さんは、内陸地震でも揺れの前後に地表の変化を捉えていた。
栗駒山では1990年以降、火山活動が活発化して火口湖「昭和湖」が白濁し、
周辺では樹木の立ち枯れが続いていた。
ところが2007年、湖の水が突然透明になって植生も回復。
地下にあるマグマだまりの圧力が低下し、火山ガスの噴出が減ったことを示していた。
栗駒山の北東約13キロを震源とする内陸地震が発生したのは、その1年後。
土井さんは、マグマだまりからのガスや熱水が地上ではなく活断層に供給されて地震を誘発したと結論付けた。
同様の地表現象は03年の宮城県連続地震でも観測されている。
土井さんは「前兆を捉えて影響を考慮する幅広い視点が、ますます重要になる」と訴える。
火山観測態勢の弱さが指摘される栗駒山で喫緊の課題は、噴火した場合に備えた避難計画の策定だ。
防災を担う後進の育成にも精力を傾ける土井さんは
「集めたデータを生かせる人材は確実に育ってくれている」と語り、データ収集に現場へと足を運び続ける。
2018年07月06日金曜日


<岩手・宮城内陸地震10年>巨大地滑り、眺め 知る 栗原・荒砥沢を研究者ら視察
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201807/20180708_73010.html

発生から6月で10年となった岩手・宮城内陸地震の被災地を、研究者や学生らが回る視察会が7日、
最大被災地の栗原市であった。これまで立ち入りが制限されていたポイントを含む7カ所に足を運び、
地震の発生メカニズムや学術的価値に理解を深めた。
日本地滑り学会東北支部、栗駒山麓ジオパーク推進協議会などが主催し、約70人が参加した。
国内最大級の地滑り地帯「荒砥沢崩落地」や地滑りによって地層が地表に押し出された
「擾乱(じょうらん)帯」、従来は関係者しか入れなかった国有林の工事用道路などを見学した。
荒砥沢崩落地は崖の上にある冠頭部のうち、進入が規制されていた南側からも視察。
これまで見ることができなかった角度から岩肌の形状を確認した。
 土石流で7人が犠牲になった宿泊施設「駒の湯温泉」の跡地も訪ねた。
一命をとりとめ、現在は日帰り入浴施設を営む湯守の菅原昭夫さん(63)が
「今も山地災害の報道はつらい。10年でいろんなことがあった。
周囲の支えのおかげで毎日を生きている」と語り、一行は真剣に耳を傾けた。
研究室で山地災害を学ぶ弘前大農学生命科学部4年の朝原康貴さん(22)=弘前市=は
「被災地のスケールの大きさに圧倒された。菅原さんの話には胸を打たれた」と語った。
ガイドを務めた東北学院大教養学部の宮城豊彦教授(自然地理学)は
「百聞は一見にしかずで、現地を見てもらうことが伝承の近道だと改めて思った。
幅広い層の興味を喚起する見せ方や、情報発信に当たる人材の育成を今後も大事にしてほしい」と話した。
2018年07月08日日曜日
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